記事制作者:N. Nagai

1. スクール集客におけるSNS広告の可能性

1-1. SNS広告によって流入数は確実に増やせる

近年、WEB・デザイン・AIスクールなど、社会人向けのキャリア支援型スクールが急増しています。それに伴い、従来のSEOや比較サイトに加え、SNS広告を活用した集客が拡大しています。

実際、当社が支援したスクール事業においても、Instagram・X・TikTokなどを活用することで、従来の3〜5倍の流入数を記録したケースが複数あります。SNS広告は「検索されるのを待つ」広告とは異なり、潜在層へのアプローチが可能である点が大きな強みです。

1-2. 潜在層にリーチできる“発見型”広告の強み

SNS広告の特性は、「いま情報を探している人」ではなく、「まだニーズが顕在化していない人」にもリーチできる点にあります。特に、キャリアや学びに対する漠然とした不安を抱える社会人層にとって、SNS上での偶発的な出会いは、学習意欲のきっかけになりやすいのです。

2. 「流入しても申し込みが増えない」スクール事業者の共通課題

2-1. よくある悩み:資料請求・無料相談に至らない

一方で、「広告流入は増えたが、そこからの申し込みにつながらない」という悩みも多く寄せられます。広告経由でのアクセスはあるものの、実際の成約に至る数が増えず、CPAが合わないと感じている事業者も少なくありません。

2-2. SNS広告特有の“検討浅層”の壁

SNS広告で接点が持てるユーザーは、情報収集の初期段階にいる「検討浅層」の層が多いという特徴があります。この層は即時の申込意欲が高くないため、広告からいきなり申込やフォーム入力を求める導線ではコンバージョンが難しく、途中離脱が発生しやすくなります。

3. 成果を出すスクールが実践している動線設計

3-1. 広告から申込までの基本構造

成果を出しているスクール事業者は、広告配信から申込までの導線を戦略的に設計しています。SNS広告はあくまで「興味づけ」にすぎず、その後の設計によって成果は大きく変わります。

3-2. 反応率が高い3ステップ導線の特徴

以下の3ステップが、成果の出ている導線設計に共通しています。

SNS広告→〇〇LP→LINE登録

ステップ配信により、カリキュラム詳細・受講生の声・卒業後のキャリア事例などを段階的に提供し、納得感を育ててから申込へ誘導

1.SNS広告による潜在層への興味づけ

例:日常の不安やキャリアのもやもやに訴える共感型クリエイティブを活用し、潜在層の関心を喚起

2.参加型コンテンツによる興味関心の深化

例:「30秒でわかる学習タイプ診断」や「スキル適性チェック」など、ユーザーが自ら関与するコンテンツに誘導することによる自分ごと化の促進

3.LINE登録後のナーチャリングによる申込誘導

ステップ配信により、カリキュラム詳細・受講生の声・卒業後のキャリア事例などを段階的に提供し、納得感を育ててから申込へ誘導

なぜLINEなのか?

SNS集客において、LINEは他のチャネルに比べて圧倒的に高い反応率を誇ります。

  • LINEの開封率は70%以上と非常に高い
    • 約20%が「即時」に開封
    • 約50%が「3〜6時間以内」に開封
    • 約70%が「当日中」に開封される傾向
  • メールの開封率
    • 開封率:10〜30%前後
    • クリック率:2〜3%台

参考:https://www.lycbiz.com/jp/ebook/line-official-account/start-guide/

業界平均では、LINEはメールに比べて5〜6倍以上見られているという調査結果もあり、即時性・視認性に優れたチャネルであることが分かります。

そのため、LINEは「検討初期層」との継続接点を保ちながら、タイムリーかつ高確率で情報を届ける手段として、非常に有効です。

3-3. なぜこの導線が有効なのか?

SNS広告で接点を持つ“検討初期層”に対して、いきなり申し込みを促しても、ほとんどの場合成果にはつながりません。彼らは情報収集段階にあり、サービスの全体像や信頼性への納得感がないままでは動きません。

この導線が有効なのは、そうした心理に寄り添い、段階的に信頼関係を築ける設計だからです。「このスクールなら信頼できそう」「自分にもできそう」と自然に思ってもらえる流れを作ることが、CV率を高める上で不可欠です。

4. SNS広告はターゲットの心理に寄り添った「動線設計」で差がつく

4-1. 単発配信ではなく、一気通貫の接点設計を

広告を出す際多くの方は、広告クリエイティブやターゲティングばかりに注力しがちですが、成果の分かれ目は広告後の体験設計にあります。広告は入口にすぎず、その後のLP・LINE・配信コンテンツでどれだけ信頼を積み重ねられるかが最重要です。

4-2. 成功事例に見る、設計力の重要性

実際、当社が支援した事例の中では、

広告から直接申込へ誘導していた段階では、成約率は約5%

そこに「診断LP」や「LINEでのナーチャリング設計」を加えたことで、成約率は約25%まで改善しました。

他にも、「申込率:0.9% → 2.7%」「ROAS:102% → 453%」などといった改善実績がございます。

単にクリックを獲得するだけでなく、その後のユーザーの心理に寄り添った動線を丁寧に設計できるかが、申込率やROASの大きな分かれ目です。

5.まとめ

スクール業界においてSNS広告は、流入数を大きく伸ばす強力な手段です。ですが、「流入増=成果」ではないというのが現実です。

特にSNS広告は“検討初期層”との接点になりやすく、その心理に合わせた導線設計がなければ、申し込みにはつながりません。

成果を出している企業が実践しているのは、以下のステップです:

勝ちパターンの導線設計(3ステップ)
  1. SNS広告で潜在層に興味づけ
    • 共感型クリエイティブで「気になる」「学びたい気がする」と感じてもらう
  2. 診断LPなどの参加型コンテンツで“自分ごと化”
    • 「このスクールは自分向きかも」と思わせる導線を設計
  3. LINE登録後にナーチャリング配信で信頼構築 → 申し込みへ誘導
    • カリキュラム・卒業後の声・比較コンテンツなどを段階的に配信

成果を最大化するのは広告配信そのものではなく、その後の設計力です。
SNS広告によって得た接点を無駄にしないために、今こそ「導線の再設計」に取り組むべきタイミングです。

私たちは、スクール業界に特化したSNS広告と導線設計の支援を数多く行ってきました。貴社の強みを活かしながら、成果に直結する導線設計を一緒に構築します。

「広告は出しているけど、申し込みに繋がらない」 「今のやり方が正しいのか不安」

そんな課題をお持ちでしたら、まずはお気軽にご相談ください。

【参考サイト】

https://www.lycbiz.com/jp/ebook/line-official-account/start-guide/